社会的援護を要する人々への支援

現行の福祉制度だけでは十分な支援が実現しにくい方々に対して、経済面での負担軽減や困りごとを少しでも改善に向けられるようお手伝いをさせていただいています。

経済的な負担軽減への対応

成光苑の介護保険事業では下記の制度をご利用していただき、経済的負担の軽減のお役に立てるよう努めています。

①社会福祉法人等利用者負担軽減制度

生計が困難な人に対して、社会福祉法人が提供するサービスを利用した場合、その利用者負担等が 軽減され、その分を社会福祉法人が負担する制度です。

対象となる人 軽減割合
世帯全員が市民税非課税で本人が老齢福祉年金受給者 介護保険の利用者負担額、居住費及び食費を50/100 軽減
生活保護受給者 個室の居住費に係る利用者負担額を100/100軽減
住民税世帯非課税で、年間収入が単身世帯で150 万円、世帯員1人増えるごとに50 万を加算した額以下であることなどの要件をすべてみたす人 介護保険の利用者負担額、居住費及び食費を25/100 軽減

【対象となるサービス】 13種類
訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、夜間対応型訪問介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護、介護福祉施設サービス、介護予防訪問介護、介護予防通所介護、介護予防短期入所生活介護、介護予防認知症対応型通所介護、介護予防小規模多機能型居宅介護

②特別地域加算減免事業の実施

社会福祉法人等で離島等地域にある事業所が提供する訪問介護サービス(訪問介護、介護予防訪問介護)は15%の割増になるため、利用料を軽減するものです。

対象者軽減内容 軽減割合
利用者が市民税非課税で、離島等地域にある事業所の訪問介護を利用した場合 15%の特別地域加算をされた介護報酬について、利用者負担を10%から9%に軽減

③通所介護サービスにおける食費負担軽減(高槻市)

高槻市と協議を行い、通所介護サービス事業における食事代の軽減対策を実施。

低額家賃の高齢者の住まいを提供

京都府福知山市内において、京都府高齢者あんしんサポートハウス(50室)を開設しました。
京都府高齢者あんしんサポートハウスとは、

□社会福祉法に基づく「軽費老人ホーム」(ケアハウス)であり、社会福祉法人等が社会福祉事業として運営している
□京都府が整備を進める施設である
□利用者の収入に応じた助成により、「国民基礎年金」水準の方でも入居可能な家賃設定
□食事提供や見守り、入浴、生活相談など必要な生活支援サービス等が受けられ、介護が必要ないものの一人暮らしは不安という高齢者の方も安心して暮らせる

などの特色をもつ住まいです。

大阪府における生活困窮者等に対する社会貢献事業への参画

平成16年度より大阪府社会福祉協議会の老人施設部会が始めたこの事業に成光苑も参画しています。
失業でその日食べるのにも困るなど、問題を抱える人にワンストップで支援を行うため、部会の研修を受講したコミュニティソーシャルワーカー(CSW)らが要支援者の住まいを訪ねて現状を把握し、課題の解決方法を探りながら必要な制度につながるまでを支援する事業です。どの制度も適用されないケースや緊急を要する場合には、状況に応じて医療費や介護サービス費等の費用や1件10万円を上限に食料や日常生活品などの現物を給付することによって援助が行われます。

平成27年度からは「大阪しあわせネットワーク(オール大阪の社会福祉法人による社会貢献事業)」として展開され、保育部門も参画しております。
成光苑では、これらの活動に必要な費用としての基金への拠出や相談対応ができるスタッフ(コミュニティソーシャルワーカー、スマイルサポーター)を配置しております。

基金の拠出

高齢者部門では、特別養護老人ホーム1定員に対し1,000円、保育部門では、1利用定員に対し1,000円の金額を拠出しています。

コミュニティソーシャルワーカーの配置・養成

大阪にある成光苑の全施設・全園にはコミュニティソーシャルワーカー、スマイルサポーターを養成し、配置しています。

京都地域福祉創生事業(わっかプロジェクト)への参画

平成26年度より、京都府においても、複数の社会福祉法人が協働し、それぞれの地域のニーズに対応した支援、経済的課題や社会的孤立に対する支援を展開していくことでつながりある地域社会づくりを目的として「わっかプロジェクト」が編成されました。
成光苑の京都3施設が基金への拠出等(常勤換算人数に3,000円を乗じた金額)で参画しています。

地域ニーズへの対応

・障がい者雇用の促進
・特別支援学校等からの職場体験実習の受入および受入事業所としての登録(大阪労働局)

高齢者施設

・初任者研修受講者に対する受講費用の一部負担軽減および支払い方法の考慮
・通所介護サービスの時間外での受入
・地域の高齢者からの通報を受信したコールセンターからの要請に対する24時間365日対応
・虐待ケース等の緊急受入体制の整備
・独居高齢者宅の巡回訪問の実施
・配食サービスの提供および安否確認
・24時間365日型訪問介護事業の取り組み
・地域の中で様々な課題を抱える在日フィリピン人のための就業支援

保育施設

 ・特別保育事業(一時預かり保育、延長保育等)の展開
・被虐待児童への関係機関との連携等による支援
・オレンジリボンキャンペーンへの参画
・地域の妊婦への出産時の絵本プレゼント