カスタマーハラスメントへの対応に関する方針

■はじめに

私たち社会福祉法人 成光苑は、住み慣れた愛着のある地域でいきいきと人生を過ごして頂きたいという想いのもと、地域に密着して社会福祉事業を実施しています。
お陰様で、成光苑の起源となる千里丘保育所が昭和25年に創業してから70年以上が経ちます。法人が運営する事業所数も保育・高齢・障がい部門で合わせて70箇所を超え、子どもから高齢・障がいをお持ちの方まで多くのご利用者様・ご家族様からご愛顧を賜っております。
このような方針を作成し、公表することとしたのは、私たちの想いに共感いただいている皆様との間で、各種サービスの提供を通して関わり合いを深め、ご利用者・ご家族ひいては地域の皆様と良好な関係性を築き、気持ち良いコミュニケーションを通して、これからも継続して、当法人の全ての部門をご利用される方々へのサービスの質を高めていくことを目的としています。

―関わる全ての人の幸せの実現―

私たちは、運営している社会福祉事業を通じて、ご利用者が尊厳ある生活を営むことができるように、そして、ご家族やご利用者に関わる方々への支援も合わせて実現することで、皆様の生活がより豊かになるよう日々業務に邁進しております。我々のこの想いは、少なからず本方針をご覧頂いている方々にも、共感いただける部分があるのではないかと考えています。
このたびの方針策定に関しては、ご利用者、ご家族等にご協力いただきたいことや知っておいていただきたいこと等、当法人としてカスタマーハラスメントの定義と私たちの基本的な姿勢についてお伝えさせていただくことにしました。この取り組みにより、カスタマーハラスメントに対応する法人スタッフの精神負担が軽減されることで、提供するサービスの質をさらに向上できるものと考えております。
決して、ご利用者等からのご意見を排除するものではないことをご了承ください。
今後も、ご利用者・ご家族にご満足いただけるサービスを提供することができるよう、成光苑の保育・高齢・障がい全部門のスタッフが全員で力を合わせ、尽力してまいります。


■カスタマーハラスメントの定義

当法人が考えるカスタマーハラスメントとは、以下のとおりです。
下記はあくまでも一例であり、改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)に則って考えた際、ハラスメントと断定されるような言動も含めます。
【身体的暴力】
 • 物を投げる、叩く、蹴る、つねる、唾を吐く等、身体的な力を使って危害を及ぼす行為 等
【精神的暴力】
 • 大声を発する、怒鳴る、暴言等、個人の尊厳や人格を言葉や態度で傷つけたり、おとしめたりする侮辱的な行為
 • 長時間にわたり必要以上に何度も同じ内容で激しく叱責する
 • 事実ではない事柄や、事実かどうか不明な内容を口コミやSNS等で拡散する 等
【セクシャルハラスメント】
 • 不適切かつ不相当な性的言動により、職員の意に反して明らかに不快の念を生じさせると認められる行動 等
【過剰または不合理な要求】
 • 合理的な理由のない謝罪の要求、社会通念上相当程度を超えるサービス提供の要求、同じ要望やクレームの過剰な繰り返し等による長時間の拘束 等

■カスタマーハラスメント発生時の対応

ご利用者もスタッフも、互いが共に尊重される存在であり、サービスの提供を介して健全な関係を保つことが大切であると考えます。しかしながら、ご利用者やご家族との良好な信頼関係を築くことが難しいと判断した場合は、その事象がハラスメントにあたるかどうかを判断するため、事実関係を正確に確認し、場合によっては、サービスの利用停止や解除、顧問弁護士・警察等への相談等により外部機関との連携措置を講じます。

■カスタマーハラスメント防止を強化するための対応

(1)カスタマーハラスメント対応力を強化するための施策を実施します。
 ・当方針による当法人の対応姿勢の明確化と当法人で働くスタッフへの周知・啓発
 ・カスタマーハラスメントへの対応方法、手順の策定
 ・当法人で働くスタッフのための相談・報告体制の整備
 ・当法人で働くスタッフへの教育・研修の実施
 ・ハラスメント事案の実際の対応やその経過のスタッフ間で共有及びその情報の活用の強化とノウハウとして蓄積
(2)速やかに顧問弁護士に相談できる体制を構築します。

2024年11月

社会福祉法人 成光苑
理事長 高岡 國士